2013MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 SUGO JSB1000決勝
国内最高峰クラスのJSB1000の模様です。
今年から全日本ロードレース史上初の試みとして、SUGOスーパーバイク100マイル耐久レースとなります。
国内耐久二輪レースと言えば、鈴鹿8時間耐久レースがメジャーですが、今回はそれと同じル・マン式スタートです。
初開催ということで、簡単な特徴をMFJ公式サイトより引用します。
◇レース距離/決勝出走台数 : 100マイル(160km・43周)/ 40台
◇チーム編成/ライダー人数 : 1チーム(1台)につき1~2名の出走が可能!
◇参加可能車両 : MFJ国内規則JSB1000仕様が基本。
※燃料タンク容量は24リットル迄。
◇タイヤ規定 : 予選中は2セット迄 / 決勝中は使用本数制限無し
◇予選方式 : 計時予選 ※同一時間枠内で全登録ライダーが出走
※予選通過基準タイムは、トップ3台平均タイムの最大115%以内
◇決勝スタート方法 : ル・マン式スタート
★決勝100マイル耐久中の特別ルール
①全チーム ピットイン義務を1回。
尚、全てのピットインの際は最低15秒間各チームピット前にて停止義務。
※停止の定義は、ライダー降車・スタンドを掛けてからスタンドを降ろすまで。
②ライダー交代の義務は無し。ライダー1名毎の連続走行時間制限無し。
③耐久レースらしくライダー2名で交代で走るのも良し、1人で走り切るのも良し。
★全日本ランキングポイントの付与規定
2名登録で1チームの場合、両者にランキングポイントを付与。
但し、決勝で走行実績が無いライダーへのポイント付与は無し。
ル・マン式スタートを目の前で見たのは初めてです。
ウォームアップ(1周)までル・マン式スタートでやる意味は分からないけど、
SUGOで初開催とのことで関係者も初めてだし、練習も兼ねているのかな(笑)。
今回でバイクリターン後、4回目の全日本菅生大会観戦だったので、
アングルにも飽きてきたし、正直観戦ポイントを変えようかと思ったけど、このスタートをしっかり観てみたくて、
結局は今回も第一コーナーに陣取りました。これはこれで意外と面白い雰囲気です。
1周を終えて、再度グリッドに付きます。バックでバイクを停車しなおすのは、やっぱり違和感がある(笑)。
スタートまで一分を切って緊張が走ります。
スタートこそ耐久レースっぽいセルモーター始動だけど、レース距離は通常のスプリントの約2倍程度で、
耐久という呼び名のバリバリのスプリントペースのレースです。
ホールショットを予選PPの津田拓也選手が獲るかと思いきや・・・・。
同じスズキGSX-R1000を駆る加賀山就臣選手がスルスルと前に出てきて、ロケットスタート決めます。
加賀山選手は予選4位ながら、昨年の同大会の覇者。面白い展開なるかと思ったんだけど・・・。
この2コーナーを回った後、1周を終えずに転倒(SPインコーナー)・・・。
加賀山選手が戻ってきません・・・(苦笑)。キャラクター的に好きな選手の一人なので、ちょっと残念でした。
予選5位、TEAM GREENのベテラン柳川明選手。
予選7位TOHO Racing with MORIWAKIの山口辰也選手。
今回は伊藤真一選手とコンビを組んでの参戦で、一番応援していたチームです。
何より今年はマイバイクとベースが同じCBR1000RRだしね。
そうは言ってもこちらはレースベース車なので、エンジンとメインフレーム以外、ほとんどのパーツが違うかも(笑)。
ヨシムラスズキが全日本に帰ってきた。このカラーリングはいつ見ても渋くカッコイイ。
ホンダがCBR250Rでモリワキカラーを発売したように、スズキもヨシムラカラーの限定モデルを出さないかな。
まぁ、赤字続きの二輪部門のスズキだから・・・・期待は薄いし、自分でカスタムペイントの方が早いか。
ホンダの秋吉選手が大怪我で全日本から離脱。
予選2位、ヤマハYSPレーシングチームの中須賀克行選手。激戦ながら今年もチャンピオン争いの有力候補です。
予選6位、TEAM GREENの渡辺一樹選手。
ZX-10Rは今年WSBKの方では悲願の初タイトルに手が届いています。
接戦をものにして、カワサキに栄冠が届くことを祈ってます。
近年は海外メーカー(アプリリア、BMW)ばかりが目立つWSBKは、
国内メーカーSS乗りとして、個人的に気分が盛り上がらない(笑)。
BMWのS1000RRはWSBKにおいてはワークス参戦かつ後発の最新SSバイクもあって、
恐ろしく速さを身に付けています。実際、日本国内のアマチュアレーサーやSS好きの公道ライダーにも評価が高い。
しかし・・・今季BMWワークスが突如WSBKレース活動の撤退を表明。最高峰では雲行きが怪しい状況です。
予選10位、地元宮城出身のチームスガイレーシングジャパンの須貝義行です。
マシンはドカティのブランニューマシン、1199Panigale Sです。
WSBKでは今季久しぶりにドカワークスが復帰したものの、成績の方は絶不調です。
国内レースのドカ使いといえば須貝選手ですが、正直厳し過ぎる。パーツも高いし、その調達も大変だし・・・。
公道車両やアマチュアレベルなら乗り易く良さそうですが、あれは設計(エンジン位置とか)から見直さないと・・・
今のフレームでは・・・トップレベルのレースパフォーマンスは期待できないでしょう。
バイクはイタリアンらしく美しい造形感を感じます。
予選3位、MuSASHiRTハルク・プロの高橋巧選手。
今年の鈴鹿8耐久ウィナー。秋吉選手の離脱した今、ホンダ系チームのエース格になりえるか。
今季未勝利ながら、堂々たるポイントリーダーです。
これは一応耐久レース、刻々と給油、タイヤ交換、ライダー交代のタイミングが近づきます。
各車同じようなタイミングでピットイン、そしてピットアウトしていきます。
耐久レースの演出としては楽しめました。ペア登録が可能な以上、
きっちりライダー交代も義務付けて欲しいのが本音ですが、その辺は大人の事情なのでしょう。
TOHOレーシングは期待通りに伊藤真一選手にライダー交代。
ワークス時代も素晴らしい走りでしたが、例え体制が変わっても、
ファンとしてその走りを目の前で見られるのは嬉しいものです。
もう20年以上か・・・歳を取ったものだ(笑)。
レースは各車給油後、活発に動き出し、トップの津田選手を中須賀選手がパス。
高橋選手も終盤追い上げ、津田選手をパス、上位は3人の争いに絞られます。
いつもよりレース時間が長い為に、陣取った位置が例年より逆光となり、非常に撮影がし辛い展開に・・・(笑)。
高橋選手が今大会レースベストラップを叩き出し猛追するも、
最後は僅差で優勝が中須賀選手、2位に高橋選手、3位に津田選手が入りました。
5位までが同一周回で、ロングレースらしい展開となりました。
伊藤真一選手はトラブルによる転倒で、無念の15位(完走扱い)となりました。
このレース終了時点で2勝の中須賀選手がランク4位に浮上し、
今季未勝利ながらランク1位の高橋選手にポイント差14と迫ってきています。
残り3戦がどんな展開になるか楽しみです。
いつもなら写真の大量アップロードの場合、複数回に分けてエントリーしますが、
ちょっとネタが詰まっているので、今回はメインの決勝レースを一回で載せました。
J-GP2は都合により観戦をキャンセル。今大会の各クラスの決勝レースレポートはこれで終わりです。
後日、ピットウォーク関連の様子をエントリーいたします。レースファンはお楽しみどうぞ。